ユウ、ヒロ、ナツの戯言

男3人による戯言、雑記、日誌を散文的に

オナニークラブ原論

2007年、かのスティーブ・ジョブズがiPhonを発表する

 

「賢い電話」として発表された商品だが、実態は「携帯するPC」である。これにより爆発的にエロスがモバイル化するのだが、これは結果論ではなく、ジョブズの戦略である。ジョブスは、社内でのスピーチでこのように述べている。

 

「この一台で、世界中でオナニーが開放される」

 

ハルカスが説いたオナニー進化論の中でも最大の変革と言われるエロスのモバイル化。これはいつでもどこでもエロスと接続でき、環境にも配慮されたサステナブルなエロス改革である。そして、ヘタが説いた「風俗優生論」とももちろん無関係ではない。1990年代からはじまった、ハルカス、ヘタ、ナツノの性理論論争。この「性の3賢者」と呼ばれる3名が、結果論的に性理論を集約化させた2010年代の「平成の性変」。そして2020年代に「性のモバイル化」の時代におけるオナクラ論へと帰結する。3人の賢者は2023年、共同著作という形式で「オナニークラブ原論」を発表した。後に「令和の性変」と呼ばれる史上最大の性指南書である。

 

いよいよその概要について紹介しよう。

 

●第一章:アベノチンコ・ハルカスのオナクラ的イズム

ハルカスはオナクラを性的観測サービスであったという原点を重要視する姿勢を示した。彼はオナクラはあくまでオナニーの延長線上にあり、その相対性効果(見られる興奮)からの派生としての手淫サービスであるという立場を貫いた。よってオナクラは、風俗を利用する概念ではなく、性的思考の凝ったオナニーを行うという概念だと強調している。サービス者の行為は、あくまでオナニーの手伝いであるという主張を行い、その他の風俗との線引きを明確化した。彼はオナクラを利用する際は、「抜いてくれ」とは一切言わずに、「手伝ってくれ」と嬢を諭したという。このオナクラ原理主義的な主張は、利用者に「風俗ではなく、オナニーだ」という概念=罪意識の低下を促し、後に彼が「オナクラの開祖」と呼ばれる要因となっている。

 

●第二章:ナツノチンコ・スカイツリーのオナクラ道

ナツノは「オナニー万有引力の法則」でも分かるように、すべての性媒体、性サービスを受け入れる立場を表明している。また、スマホネイティブ世代が二次元的エロスへの回帰、加工された二次元的セクシーにしか性的興奮を求められなくなっているという社会問題に対して、リアルな性体験の入口または導入としてのオナクラ活用を推奨している。この提言の影響を受けた若者が、オナニーの次の性的ステップとしてオナクラに行くというのが流行した。つまりナツノは、二次元的エロス(オナニー)とリアルな性交渉(SEX)の中間にオナクラがあるという道を示したことになる。この提言は広く童貞に流布され、後に彼が「童貞のオナクラ王」と呼ばれる所以となった。

 

●第3章:ヒロノチンコ・ボーリングヘタのオナクラ有罪論

ヒロは、「オナクラ優生論」でオナクラの価値をすでに認めていた。一方で「オナニー絶対的理論」の提唱者であるヒロは、オナニーは他者の影響を受けないとしているため、オナクラはあくまで他者の介在する性サービスであるという線引きをしている。そのため、妻帯者である彼はオナクラの功罪の罪の方へ意識を向けることとなる。彼の主張によると、安価でライトなサービスであるオナクラは浮気には該当せず、家庭的破滅の原因にはなりえないことを強調している。しかし後ろめたさはあるとして、オナクラ行為に罪がないとは言い切れないと論じている。妻帯者もしくは恋人がいる場合の利用については、隠すことをまず第一前提とした。また、有罪論では、風俗の共犯者的行為について言及している。仲間と罪行為(風俗利用)をすることは仲間意識を高め、士気を高める効果があると説いている。そのため彼は、大事な仕事の前にはチームでオナクラに行くことを推奨している。この説は主にスポーツ選手に認知され、大事な試合の前日にチームでオナクラに行くという現象がみられる。そのためヒロは後に「オナクラ界の勝負師」と呼ばれるようになった。

 

性の3賢者は、この段階で一致団結したかのように見えた。しかし2023年10月のオナクラ実施試験において再び泥沼化することになるのだが、それはまた別の話。

 

最後にスティーブ・ジョブズの言葉を紹介しよう。

 

「自分の心と直感を信じる勇気を持ちなさい」

 

この言葉は友人がオナクラに行くかを悩んでいるときにジョブスが発した言葉とされている。彼は、本当になりたい自分ややりたいことは他者によって教えられるものではなく、答えはなぜか自分で知っているものだと語ったという。