ユウ、ヒロ、ナツの戯言

男3人による戯言、雑記、日誌を散文的に

退化と進化

俺はもともと金遣いが荒い。

裕福な家庭に育ち、

お金の大切さを学ばなかった。

 

20代で貧乏を経験しているが、

それでも幸か不幸か給料も右肩上がりだったので、

30歳の頃にはまた金遣いの荒い男になった。

 

貧乏になって6年が過ぎた。

いやおれなんかを貧乏というのは、

もっと貧しい人にとって失礼じゃないか?

十分恵まれている方ではないのか?

とすら思う今日この頃だ。

 

お金のことだけではないが、ずいぶんと価値観が変わった。

以前はシャツ一枚に1万円を掛けることに何とも思わなかった。

今では、2000円のシャツ一枚買うのも悩む。

不思議なもんでそれが辛いと思う時期はとうに越していて、

今では、1万円のシャツの価値が分からくなってきている。

 

恐らく俺は格好悪くなっているのだろう。

退化しているのかな?

ちょっと不安にもなる。

 

それとも、2000円のシャツでも貧乏ったらしくない

コーディネートをできるように進化したのかな?

2000円のシャツ全然イケてるぜって!

超絶ダサいことに気が付けないほど退化したのかな?

 

こないだZARAを覗いてみたんだ。

確かZARAって安いよねくらいの感覚で、

そしたらオシャレなパーカーが7000円だった。

たっけー!ってなって俺はそそくさと店を出たのだ。

 

そんでユニクロに行くわけだけど、

結局、そもそも服いるか?ってなり

何も買わずに帰ったのだ。

 

これは進化かな?退化かな?

 

例えばグルメな人が、

世界中の美味しいものを食べているからこそ、

舌が肥えて、本当の美味しさを知る。

これは進化なのかな?

 

100円のプリンを買うのを自分へのご褒美としている

俺は退化しているのかな?

 

お金だけじゃない。性についてもだ。

女性の裸もSEXも大して特別なものではなかった。

それが今では6年くらいはSEXをしていない。

 

ヒロやナツにとってのおっぱいの価値と

俺にとってのおっぱいの価値は違うのだ。

 

金を払っておっぱいを揉みにいこうという俺と

当たり前のようにおっぱいライフを満喫しているヒロとナツ。

 

俺はきっと風俗に行くのにこう考えるだろう。

まず、お金を掛けるのだから失敗はあり得ない。

安くすませたいが、苦い体験はしたくない。

口コミ情報を入念にチェックし、検証を重ねたうえで

店を選ぶだろう。

(金の価値観の変化)

 

そしていざ風俗に行ったら、

俺は黙っておっぱいを揉むことなんてできない。

きっと「揉んでもいいですか?」と聞いて、

優しく、そっと撫でるように触れるだろう。

 

抜いてもらうなんてとんでもない。

その人撫でしただけで俺は満足し、店を出るだろう。

(性の価値観の変化)

 

で後から思うんだ。

1万円も払ったんだからもっと揉めばよかった!って。

で、さくっとオナニーをキメて、やっぱオナニー最高って

思いながら眠りにつくのだ。

 

俺は退化しつつ、進化しているのだ。

進化しつつ、退化しているのだ。

 

【ユウ】