職域接種
会社からワクチン接種の案内を受ける。
勿論、接種を希望する。
どんな困難な状況に置かれても、在りし日の喧騒を願って。
昨年以前、例えば酒を嗜む席において女性を交え、猥談なんかをつまみに、それぞれが普段抑圧された本音を吐露するシーンはなかなか味わいのある、人を本当に知る為に必要な光景であった。
そして、それがある種の「あたりまえ」でもあった。
こんな状況を乗り越えた際の酒の席はどうでしょう?
もうその席に女子がいるだけで勃起もんだよね。
普段マスク姿のこが酒を飲むのにマスクを外し、山芋のふわふわ焼きを食べるのにちょっと甘辛いタレにその一切れをちょんちょんしたら、そりゃあもう勃起もんだろう。
いや勃起だ。
もはや予定を立て、アポイントをとった時点で勃起だ。
「美味しい焼き鳥食べたいです」
なんて言われちゃったりして。
結局、鳥貴族ご案内しちゃったりして。
数多くの制約を乗り越えた暁には、あの日「あたりまえ」であったシュチュエーションは「大ご馳走」に姿を変えるのである。
チン棒がわくわくする日常を取り戻すべく、ワクチン接種を希望するのである。
the pillowsのFunnybunnyを聴きながら、接種日のご案内を粛々と待つのである。
キミの夢が叶うのは
誰かのおかげじゃないぜ
風の強い日を選んで
走ってきた
【ヒロ】